中小企業診断士試験の制度
試験スケジュール
中小企業診断士試験は1次試験、2次試験(筆記+口述)と合計3回の試験があり合格すると晴れて中小企業診断士試験合格となります。
簡単に試験のスケジュールを記載しますと、
1次試験:毎年8月1週目の土日に2日間で行われ、約1カ月後に合格発表が行われます。
2次筆記試験:毎年10月の3週目~4週目の日曜日に行われ、約1カ月半後※に合格発表が行われます。
2次口述試験:筆記試験合格後10日間程度で実施されます。
筆記と口述の間だけ異常に期間が短いですが、口述試験はほぼ落ちる人がいないので実質2回と言えます
因みに、1次試験の申し込みは令和4年度は「4月28日(木)~5月31日(火)」ですので1次試験の約2カ月前には締め切られます。
平均勉強時間は大体600h~1,000h位が多いですが、中には200-300h位の勉強時間で合格される強者も存在します。
試験約2か月前には申込していなければならず、半年位前には受験の意思決定をすべきと考えられるます。
因みに私の1年目は4月から勉強を開始し、約4か月の勉強でしたが8月の試験では3科目の合格に終わりました。
中小企業診断士試験は複数の予備校があり、ポイントを絞って教えてくれますので、お金をある程度自由に使える人やスケジュール管理が苦手な人は予備校がお勧めです。
実際私も予備校を利用して合格しました。
1次試験の特徴
科目は「財務会計」「企業経営理論」「経済」「運営管理」「経営法務」「情報システム」「中小企業経営・政策」の7科目があります。
試験は全てマークシートで行われ、各科目60点以上、420点が合格となります。
1次試験は科目合格制度が有り、2年間の科目合格の権利が得られます。
尚、足切りの制度も有り、1科目でも40点未満の科目があると例え合計420点を超えていても不合格となってしまいますのである程度バランスを保って勉強をしなければいけません。
暗記科目と言われるのは「経営法務」「情報システム」「中小企業経営・政策」の3つです。
「財務」「経済」「企業経営理論」「運営管理」は暗記に加えて理解が必要な教科になります。
財務は簿記2級レベルの知識とよく言われますが、私は簿記2級を持っているので余裕かなと思っていましたがファイナンスの内容も出るのでかなり勉強をしました。
どの科目にも共通していえる事ですが、幅広い範囲から受験生が理解していないであろう論点もバランスよく出題されますので高得点をとるのがなかなか難しい試験です。
私は本業が、財務とITを使う仕事でしたので情報システムと財務はベース知識が少しあった状態でスタートしましたが、それ以外の科目はほぼゼロからでしたので知識を定着させるのが大変でした。
知識がない科目は覚えるのが大変ですが、講義を聞いていると新しい知識なので面白いと感じる事もあり、楽しめる事も多いのですが時間との戦いでもあります。
お勧めの勉強方法としてはテキストを読んだ(講義を聞いた)後に、①問題集→②テキストで復習→③過去問→②テキストで復習→①問題集→②過去問で定着です。
時間が無い方は、問題集を飛ばして過去問にいってもいいと思います。
2次筆記試験の特徴
2次筆記試験は1次試験合格者のみ受験資格がある試験です。
筆記試験との記載通り、4科目の論述問題があります。
各科目は事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと呼ばれていて時間は各事例80分×4=320分(約5時間)を1日で行います。
どんな試験かを簡単に説明すると、企業のコンサルを紙上で行う試験です。
各事例企業事に課題があり、その課題に対しての診断、助言を紙上で行います。
事例Ⅰ 組織・人事
組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例となります。
事例Ⅱ マーケティング・流通
マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例となります。
事例Ⅲ 生産・技術
生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例となります。
事例Ⅳ 財務・会計
財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例となります。
試験は全て論述式で行われ、各科目60点以上、420点が合格となります。
1次試験は科目合格制度はありません。
またこちらも1次試験同様、足切りの制度も有り1科目でも40点未満の科目があると例え合計240点を超えていても不合格となります。
試験結果は郵便で届きますが、得点迄は記載されていません。
別途得点開示請求を行う事で得点が把握できます。
まとめ
今回は試験概要について記載させて頂きました。
私は中小企業診断士試験を受験しようと決めたのが4月でしたので、ぎりぎりその年の受験に間に合いました。
受験を決めた時は目の前の膨大なインプットに追われていて、全体像を掴めないまま試験に臨んでいました。
多くの人が1年位かけて取得を検討されると思いますが、試験の特徴を抑えて勉強の戦略をうまく立て実行する事がこの試験では求められると思います。
1人でも多くの人にこの記事が参考になれば幸いです。